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第四十六話 ギースの脅し

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「さぁ、それじゃ出発するわよ」
あっという間に5分が経ち、マリーは地べたに座ってついた砂埃をパンパンと払いながら立ち上がりました。

「えっ、もう…」ケンシロウは腕時計をはめてもいない右手首に視線を落とすと、マリーを見あげて言いました。「まだ1分くらいあるんじゃないですか?」

「往生際が悪いわね」マリーはケンシロウのその右手首をつかみ、ものすごい力で引っ張りあげました。「さぁ、立った、立った」

「チッ、仕方ないなぁ」
舌打ちをして立ち上がるケンシロウ。

「仕方がない?」マリーはケンシロウを睨みつけ、ボキボキと指を鳴らします。「それはこっちの台詞よ」

老人とはいえ、怪力をもった獣です。本気で殴られたら、複雑骨折の重傷を負いかねません。
もうこれ以上、怒らせたらまずいと、ケンシロウは不自然なほど明るい声で言いました。「アレ? 何だか、急速に体調が回復してきたぞ。今日も元気だ、ご飯がうまい。さぁ、早くそのご飯の素になるお野菜を採りに行きましょう! ねぇ、マダム」

「何がマダムよ。調子がいいわね」マリーは、仕方がないわねといった感じで鼻で笑うと、行く手を指さし号令をかけました。「じゃ、レッツゴー!」

それを受け、ケンシロウも「オー!」と元気な声をあげると、逆方向につま先を向けます。

「ちょっと、そっちじゃない!」
マリーは先ほどよりも強い力で、ケンシロウの腕を引っ張ります。

「どうしても、そっち行きます?」

「もちろん。こっちが畑に行く近道だもの。それにアナタ、疲れているんでしょ。遠回りすれば余計に疲れるだけじゃない」
マリーはケンシロウの手を引っ張ったまま、機関車のごとく歩き始めます。

どうやっても連結を外せず、引きずられていくケンシロウ。「わかりました。行きます。行きますよ。行けばいいんでしょ」渋々決意を固めると、錆びた車輪が渋く動き出すような、重い一歩を踏み出しました。

「そう、しっかり自分の足で歩くの。わかった?」とマリー。

「はい…」
ギースとの衝撃の再会から10分近く経ったので、もう大丈夫だと思いつつも、一歩一歩、ギースが顔をだした角に近づくにつれ、緊張で鼓動が早まるケンシロウ。

そしてついに、マリーの一歩が、恐怖のその角に…。

と、その時です。
どこからか、一枚の紙がヒラヒラと舞ってきて、マリーの顔を覆いました。

第四十六話+のコピー_convert_20131124155138

「ちょっと、何よ、コレ?」マリーは驚いて紙をとると、それを読み上げます。「ナニナニ、約束を守らないと、殺すぞ」

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Author:マウントエレファント
アルパカとバラとスプリング、つまり春(おまえはルー大柴か)を愛するナイスミドル?なサラリーマンです。でも同僚には、そんな趣味、ばらしません。キモイっていわれますから。残念!(古っ!)

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