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迷惑な早口言葉

「おっ、牡蠣フライか、うまそうだな」ベテランアナウンサーの饒舌太郎は、隣のテーブルで大きな口を開けて牡蠣フライを頬張っているおばちゃんをチラリと見る。「オレ、あれ頼もう」

「先輩、生牡蠣もおいしそうですよ」
新米アナウンサーの滑舌悪男は、隣のテーブルにある大粒の生牡蠣が盛られた別皿をみて涎を垂らす。

「ホントだ」饒舌太郎は頷いたが、腕を組んでうなる。「でも、あたるとこわいから、やっぱ、オレ牡蠣フライ定食にする」

「じゃ、ボクも同じのにします」
滑舌悪男はそう言うと、店員を呼んで、牡蠣フライ定食をふたつ頼んだ。

店員が去ると、饒舌太郎は滑舌悪男にダメ出しをし始めた。
「オマエ、今日のニュースでも噛んだだろ。よくそんなんでアナウンサーになれたな」

「はぁ…」
滑舌悪男はシュンとしてうなだれる。

「新人だからって、いつまでも甘えが許されるわけじゃないぞ」饒舌太郎は容赦なく、滑舌悪男に厳しい言葉を浴びせる。「早口言葉の練習はしているのか?」

「まぁ、一応…」
滑舌悪男は後頭部をかきながら答える。

「まぁ、一応じゃねえよ。同期に負けているんだから、人の倍やれ!」饒舌太郎は、テーブルを割り箸でピシリとはたいて言う。「よし、いまから早口言葉の練習だ。まずは、生麦生米生卵って言ってみろ」

生麦生米生卵
滑舌悪男、なんとかクリア。

「よし、次は、赤パジャマ黄パジャマ茶パジャマ

赤パジャマ黄パジャマ茶パジャマ
これもなんとかクリア。滑舌悪男は、安堵の笑顔をみせる。

「バカ、よろこんでるんじゃねぇよ。こんなの初級だ。できて当たり前」と饒舌太郎は叱咤する。「じゃ、次は、隣の客はよく柿食う客だ

隣の客はよくきゃき食う客だ

「なんだ、きゃきって」饒舌太郎は舌打ちをする。「ダメ、もう一度!」

隣の客はよく柿食うきゃき

「また、きゃきって言っている。もう一度!」

隣のきゃきはよく柿食うきゃき

「なんだなんだ、ますます悪化しているじゃないか。こんど間違えたら、今日の昼飯代、ぜんぶオマエもち。いいな!」

「はい…」滑舌悪男は脂汗を流しながら、唇をなめて口角筋をほぐす。「じゃ、いきます。隣の客はよくか~き食う客だ!

「うるさい!」
いきなり、隣のおばちゃんがテーブルを叩いて怒鳴った。「ソレ、私への当てつけ? 金を払っているんだ。いくら牡蠣を食べたって、人の勝手じゃない!」
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Author:マウントエレファント
アルパカとバラとスプリング、つまり春(おまえはルー大柴か)を愛するナイスミドル?なサラリーマンです。でも同僚には、そんな趣味、ばらしません。キモイっていわれますから。残念!(古っ!)

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