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救いの神?

昼すぎから雲行きが怪しくなってきた。

帰る頃まで、天気がもてばいいが…。
自転車通勤の私はハラハラしながら、梅雨入りでどんよりとした空を見あげる。

しかし、私の期待は裏切られた。
仕事が終わって更衣室に向かう頃からポツポツと雨が降り始め、更衣室を出る頃にはすでに本降りになった。

弱ったなぁ…。
雨具を持たない私は、軒下で途方に暮れる。

すると、後ろから声がかかった。
「こういうとき自転車通勤は弱るよなぁ」

振り向くと、親しくしている近所に住む同僚だった。

「今日、クルマで来ているから、乗っていくかい?」と同僚は言った。

願ってもない誘いだ。

「ありがとう。助かるよ」
私は手を合わせて感謝の意を示すと、同僚が勧める傘に入る。

「天気予報では、降水確率低かったけど、やっぱりダメだったな」
同僚は、離れた駐車場に向かう途上で言う。

「ああ、やられたよ」私は、相合傘からはみ出さないように気を配りながら答える。「でも、お陰で濡れずに済む。なんかお礼しなくちゃな」

「なあに、帰り道だ。たいしたことないさ」同僚は笑顔で返すと、私にこれ以上、気を使わせないためか、明るい声で話題を切り替える。「昨日、久しぶりに洗車をしたよ」

「そうなんだ」私は目の前の泥水を避けながら言う。「でも、せっかく洗車したのに、これじゃまた汚れちゃうね」

「気にしたことじゃないさ」

そんな会話をしているうちに、同僚の乗っている軽のワンボックスカーが見えてきた。

洗車をしたという割に、白のボディーは汚れが目立つ。
彼はあまり几帳面な性格ではないので、洗車も適当に済ませたのだろう。
まぁ、濡れずにすむんだからいいさ、とそこは受け流し、同僚に促されるままに、車内に乗り込む。

すると、シートにあたる臀部から太ももにかけて、じわっと浸みる感触が伝わってきた。
「まさか、洗車したってのは、車の中?」

「そう」同僚はシートベルトを締めながら頷くと、「まだ、ちょっと半乾きだなぁ。でも、雨に濡れて帰るよりはマシだ」とケラケラ笑って、エンジンをかけた。
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Author:マウントエレファント
アルパカとバラとスプリング、つまり春(おまえはルー大柴か)を愛するナイスミドル?なサラリーマンです。でも同僚には、そんな趣味、ばらしません。キモイっていわれますから。残念!(古っ!)

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