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第七十七話 困った電話

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「プレスさんて、アルパカ市民新聞の記者さんよねぇ」ミントは動揺した顔を、夫のそよ風に向けます。「どうしましょう、アナタ」

「う、うん」そよ風も動揺した面持ちで、生唾をごくりと飲み込みます。そして受話器をもつマリーの側に寄ると、右手を出します。「ボ、ボクが対応するよ」

「お願い」と言って、マリーはそよ風に受話器を手渡します。

そよ風は、まるで目の前にプレスがいるかのように、姿勢を正すとお辞儀をして話し始めました。
「ワタクシ、この家の主であるそよ風と申します」

すると、聞き捨てならないといった感じで、リーフが言います。
「ナニ、この家の主はワシじゃぞ」

「ちょっと、お爺さん」マリーはしかめっ面の口元に人差し指を立て、リーフを叱ります。「シーッ!」

「ナニ、お呼びじゃない」とリーフは戯けてみせます。「これは、どうも失礼しました」

「ち、ちょっとお待ちください」そよ風はそう言うと、受話器に手を当て、小声でマリーに伝えます。「お母さん、申し訳ないんだけど、お父さんを別の部屋に連れて行ってもらえますか。気になって、対応できないから」

「わかったわ」
マリーはそう答えると、車椅子を押してリーフを食堂から連れ出しました。

ようやく食堂に静寂が戻りました。
食堂に残った家族は耳を澄まして、そよ風の電話応対を聞きます。

「ケンシロウさんの取材の件なんですけど…、お断りしたいんですが…、いや、そういうわけではなくて…、お断りする理由は、ケンシロウさんがもう地球に帰ってしまったからなんです…、いや、本当ですよ…、えっ、だったら、見に行く? そ、そんな信用してくださいよ…」

「えっ、来るの? 記者さん」
そよ風の話を聞き、ミントは困惑した表情をアルトに向けます。

「やだ、 アタシ、学校に行く時間だから、逃げちゃお」
アルトは食パンを牛乳で流し込むと、慌てて席を立ちました。

「そ、そんなぁ~」
ケンシロウは心細そうな目で、アルトの背中を追います。

七十七話+のコピー_convert_20140712083228


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アルパカとバラとスプリング、つまり春(おまえはルー大柴か)を愛するナイスミドル?なサラリーマンです。でも同僚には、そんな趣味、ばらしません。キモイっていわれますから。残念!(古っ!)

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