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第七十九話 逃げ場のないケンシロウ

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「でも、すぐに記者さんくるんでしょ」とミントは言います。「とにかく、ケンシロウさんをどこかに隠さないと」

「うん、そうだね」そよ風は頷き、困ったように周囲を見回します。「でも、どこに隠れてもらえばいいのか…」

「寝室で、いいんじゃない」とケンシロウは提案します。「そこの押入れのなかに隠れて、プレスが帰るまで、息を潜めているよ」

「そんなのダメだよ」青空は小馬鹿にしたように笑います。「だって、かくれんぼした時、誰だって押入れの中を真っ先に探すよ」

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「そうか…」
そよ風は腕を組んで唸ります。

「そんなに心配する必要ないと思うわよ」とミントは明るい声をかけます。「いくらなんでも、他所様の家の中を勝手に探しまわるなんて、失礼なことするわけないもの」

「だと、いいんだけど…」そよ風はまだ楽観的な気分になれないようです。「新聞記者ってのはしつこいし、疑い深いからね。特ダネをとるためなら、何だってするもんだよ」

「そうかぁ」
ミントは再び顔を曇らせます。

「それに、家族のそれぞれに、取材して回る可能性もある」とそよ風は言い、青空をチラリと見ます。「僕らはなんとか嘘をつけても、青空とお父さんがボロをだすんじゃないかと…」

「ねぇ、ボロって何、服がボロボロだってこと?」
青空はミントのエプロンを引っ張って訊きます。

ミントはそれに答えず、「だよねぇ」と言って、ため息をつきます。

「たとえ、今回はうまく逃げられたとしても、見張られる可能性もある」そよ風は、妻を上回る深いため息をつきます。「そうすれば、どこまで隠しきれるかどうか…」

「ああ、着ぐるみさえ早くできれば…」
ケンシロウは、情緒が不安定になったときにでる癖の貧乏ゆすりをはじめます。

すると、そよ風が何かをひらめいたように明るい表情を浮かべ、「あっ、そうだ」と大きな声をあげました。

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アルパカとバラとスプリング、つまり春(おまえはルー大柴か)を愛するナイスミドル?なサラリーマンです。でも同僚には、そんな趣味、ばらしません。キモイっていわれますから。残念!(古っ!)

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